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Microsoft 365 Copilot活用定着 ~利用状況可視化と社内施策で活用率が向上~

当社(以下、TTS)では、Microsoft 365 Copilotの活用定着を目的に、自社開発の「Copilot利用状況可視化ツール」を活用した社内施策を展開しています。本取り組みにより、Copilotの利用率向上と業務効率化の効果が確認されました。

本記事では、2026年度上半期に実施した成果を基に、可視化ツールを起点とした具体的な活用促進策と、その成果をご紹介します。

導入だけでは活用は進まない

生成AIの導入が進む中、「ライセンスはあるが使われていない」という課題が多くの企業で見られます。

当社でも同様に、以下のような課題が確認されました。

  •  利用頻度にばらつきがある 
  • 「何ができるかわからない」などの理由で未活用層が存在
  • 施策の認知はあるが利用に繋がらない

特に、若年層ほど利用頻度が高く、年齢が上がるにつれて利用頻度が低下する傾向も確認されています。

なぜ、Copilotは“使われない”のか?

現場で実際に見えてきたのは、以下のようなリアルな課題です。

  • 部門・人によって活用度に大きな差があるが、活用が進んでいない対象を特定しにくい
  • 未活用層がなぜ使えていないのかが見えず、適切な利用開始のきっかけを設計しにくい
  • 推進施策を実施しても、利用拡大や定着への効果を把握しにくい

解決のカギは“見えない課題を“見える化

そこで導入したのが、「Copilot利用状況可視化ツール」です。

本ツールでは、以下を一目で把握できます。

  • 部門別・ユーザー別の利用率
  • 機能ごとのアクション実行数
  • 利用推移(時系列)
  • 業務削減時間の可視化。

これにより、「誰が、どこで、どれだけ使っているか」だけでなく、「どこがボトルネックか」まで明確に把握できます。

施策①:可視化で分かった“打つべき施策”を実施

可視化されたデータをもとに、当社ではターゲット別施策を実施しました。

  •  初心者層 使い方が分からない → キックオフ研修・動画で「入口」を突破
  • 中間層 使い方は知っているが活用しきれていない → ハンズオン・業務ワークショップで「活用拡張」
  • 上級者 業務に組み込んだ使い方をしたいが出来ていない→ 業務適用・エージェント開発で「高度活用」

   “全員同じ施策”ではなく、“状態別施策”が鍵でした。

施策②:見せることで、人は動く。Copilot Crew戦略

さらに、社内に「Copilot Crew」を立ち上げ、利用者そのものを“見える化”しました。

  • TeamsアイコンをCopilotで作成
  • ステッカーで「使っている人」が一目で分かる
  • SNS・動画で活用事例を継続発信
  • Viva Insightsで全社展開

  👉結果として、“使っている人が増える → 周りも使う”という好循環を創出しました。

施策③:アンバサダー制度×可視化 

  • 各部署にアンバサダーを設置し、データをもとに改善サイクルを回す仕組みを構築しました。部署ごとの利用状況を定期確認
  • 2〜3ヶ月ごとに共有・改善
  • 必要に応じた教育施策の実施  👉 「見える → 動く → 改善する」のサイクルが定着しました。

施策④:経営も動く。「可視化×レポーティング」 

本ツールの最大の価値は、“現場の活用”を“経営の意思決定”へつなげられる点です。

  • 利用率・活用推移を各部ごとに可視化し毎月レポートを作成
  • 活用率の高い役員を可視化により見つけ出しインタビューを依頼することで他の役員も興味を持った
  • 経営層の席の近くで少人数のハンズオン研修、コパ活の実施
  • 会社の業務改善活動のテーマをCopilotに
  • 業務削減効果を定量化ROIベースで投資判断

   👉 Copilotは、“便利なツール”ではなく“利益を生む投資対象”であることが証明されました。

   👉 Copilotは「現場ツール」から、“経営課題”へと昇格しました。

活用率だけでは終わらない

本取り組みにより、以下の成果を確認しています。

 ● 利用定着 

  • 全社利用率が継続的に向上(ユーザーの1か月の利用頻度が30%⇒60%に向上)
  • Copilot活用が業務に定着

 ● 行動変容 

  • 92%が日常的に生成AIを活用
  • 継続利用の意向も高水準

 ● 業務効果 

  •  業務効率化・ナレッジ共有の促進
  • 問い合わせ業務の削減

 ■ ROI:数字で証明された価値 

  • 年間 約1.98億円の業務削減効果
  • ROI 約8.3倍

Copilot活用は「感覚」から「データ」へ

  Copilot活用の本質は、導入することではなく、現場で使われ続け、業務変革につながることです。

豊田通商システムズでは、「Copilot利用状況可視化ツール」によって利用状況や課題をデータで把握し、初心者・中間層・上級者それぞれに合わせた施策やCopilot Crewによる社内発信を組み合わせることで、活用定着を推進してきました。

その結果、利用率の向上にとどまらず、業務削減効果やROIの可視化、経営層を巻き込んだ意思決定にもつながっています。Copilotは単なる便利ツールではなく、現場の働き方を変え、企業競争力を高めるための投資対象へと進化しています。

Copilot Crew(Copilot推進担当)

Copilotの価値は、導入したかではなく、どれだけ働き方を変えたかで決まります。
可視化によって初めて、改善点と成功パターンが見えてくる。
それが、次の一手につながります。Copilotは単なるツールではなく、企業競争力を支える基盤へと進化しています。
生成AIを日々の業務に根づかせることで、社員一人ひとりの働き方を変え、全社の成長につなげていきます。